クレーの日記

古本屋に注文していたクレーの日記(パウル・クレー 著, 南原 実訳/新潮社、絶版)が届いた。出掛けに届いてしまったので少しめくってみた程度だが、想像よりも分量があるなぁ。だいぶマメに書き綴っていたようだ。パラパラめくった中にも「ブゾーニの弾くショパンのエチュードOp.25が素晴らしい」とか「ドビュッシーのペレアスとメリザンドはヴァーグナーの歿後のオペラの最高傑作だ」とか今は歴史となった時代の証言が垣間見えて面白い。かなりコンサートに通っていたようだ。「この仕事は私の仕事ではないからやれなくても惜しくはないが、もしやったら経済的にはだいぶ助かっただろう」といった記述も見えた。若い頃の生活ぶりも見えてきそうだ。読了までは時間がかかるだろうけれど、自分自身の思考を整理するためにも折に触れて読み進めたい。特に芸術、創作に関わる思考態度が示唆を与えてくれそうな気がする。本当は造型思考の上と下(絶版)も読んでみたいんだけど、これはべらぼうに高い古本しか見つけられなかった。何年か前に古書市で良心価格(たしか上下2冊で5000円くらい)のものを見かけたような気もするのだが、その当時は購入するほどの興味が無かった。ああ、後悔先に立たず。どなたか、良心価格で譲っても良いよ、という方いらっしゃいましたらご連絡ください。涙を流して喜びます。


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