中村音楽工房なる業者さんのサイトを発見。楽譜作成ソフトの普及のお陰で、今や浄書屋さんを名乗るホームページは山ほどあるけれど(そしてその殆どは浄書の基本的なルールさえ守れていない稚拙な楽譜をサンプルにしている、プロとは思えないクオリティだけど)、この工房は浄書ではなくてライブラリアン業務を請け負っているところらしい(ライブラリアン=劇場やオーケストラで楽譜の管理把握を担当する仕事です)。ネットショップを覗いてみたら楽譜用の製本用品を扱っていたので早速注文してみた。ちょうど手許になくなっていた製本テープと、それから興味を惹く「楽譜用紙」のA4版。ちょうど僕の注文で在庫が切れたらしいのでこうやって安心して紹介してるんですけどね(笑)。届いたらレビューしてみます。単価は高めなものの、コストパフォーマンスはかなり良さそうなので、気に入れば今後のコストダウンにもなるでしょう。楽譜って一般の本などに比べると特殊な使い方をするので、一般の文房具だと100%満足するのが難しいんですよね。手間をかけて足りない満足度を補う事になったり。なので「楽譜専用」をウリにしている商品は気になるのです。製本用品になってしまうとヤマハにも置いてないしね。今日は面白い業者さんを発見できました。・・・で終われば短い記事ですが、この業者さんのブログを読んでいたら、もっと興味深い商品を発見!楽譜は進化している!!というわけで、楽譜と日常的に付き合っている人にとっては福音となりそうな商品を3つ紹介します。【1.楽譜専用制本機】面倒だった楽譜製本の手間とももうおさらば!な商品。一般の製本機は一応僕も持っているんだけど、ページの開きっぱなしができないんですよね。その問題をクリアしてくれている商品らしい。【2.電子楽譜表示モニター】6年前くらいかな?Boosey&Hawksの販売担当者が来日して楽譜出版にまつわる話をする、という会に出た事があります。その時に「楽譜の販売・閲覧の形態はデジタル技術によって変わると思うか?」という質問をしてみたら1. 販売はpdfのダウンロード販売は将来普及するだろう。ただし、製本された本のかたちをしている事が、楽譜の場合には特に重要になるので、従来の製本された楽譜にとってかわるところまではいかないだろう2.モニターに楽譜を表示して、スクローリングしたりページを切り替えるなどの方法を考えれば、紙以外の楽譜を見て演奏する事も考えられるかもしれない。ただし、デジタルによるトラブルを0%にする事は難しいし、演奏者は楽譜を順に追って見ているだけではないと思うので、瞬時に後戻りできない表示方法では問題がある。それから目の疲労の問題もあるし、何より書き込みが出来ないデメリットを克服する必要があるので実用化は当分先だろう。というような事を話していたような気がします(英語だったのでどこまで真意を掴めたか不明)。それがこうして一応商品化されたんだねぇ、と6年越しの感慨が。少し前に、日本のテレビニュースでも同じような商品の事を報道していました。まだまだ値段が高いけど、サロンコンサートとか、デパートのイヴェントなんかではモニタ自体の物珍しさをアピールポイントとして使っていく事もできそうな気がします。【3.電動譜めくり機 フメクール】これは演奏者の皆さんに特にお勧めしたい!普段から譜めくりに悩むピアニストの皆さん、それから「マタイ」みたいな大曲での譜持ちは重くて大変、とお困りの合唱団員の皆さんには特に朗報かと。何かの理由で、スコアを見ながらアンサンブルしなくてはいけなくなった室内楽演奏者にとっても福音!あらかじめ、全ての右ページにクリップを貼付けなくてはいけないのが難点です。でも、あまりページの多くない曲なら実用的な気も。軽量らしいし(5万円するけど)、誰か買ったら実物見せてくれませんか?実際に舞台上で使っているところも是非見たいので、フメクール使用コンサート情報も求む。
No comments
Comments feed for this article
Trackback link: http://ht-music.com/otama/wp-trackback.php?p=162