集団即興

ただいま朝の8時。これから飛行機に乗って石川県まで行って来ます。必要な楽譜をさっき書き上げたところです。とある高校の吹奏楽部の練習に行ってくるわけですが、そこが今度のコンクールで演奏する曲の中に、各自が自由に即興演奏してカオスを作る、という現代音楽とかフリージャズなんかで良くやる表現を使う部分があって、僕のところに、その即興部分を書いて埋めて欲しい、という依頼があったのでした。僕もそういったスコアリングをしたこともありますが、もともとこういうのは「何が出てくるかわからない」とか「演奏のたびに音響が変わる」とかいったことに狙いがあるわけで、音符を書いて定型化してしまうと、それは全くつまらない別物になってしまう恐れが往々にしてある。けれど、一方で別にプロでもない高校生がこうした即興を急にやらされてもイメージできる音響が限られるだろうし、戸惑っておしまい、ということにもなり兼ねない。そこで顧問の先生と話して、両者の中間点として各楽器ごとにある程度の素材を提供して、それを組み合わせたり発展させて「即興的な」状態を作る練習をする、ということに落ちついたわけです。それで、ついさっきまで、ステージで使われる可能性が薄そうな音符を、様々なパターンでひたすら書きつけるという作業をやっていました。で、今日の部活の練習時間で、それをネタに、概念や手法を伝えてくることになります。ワークショップみたいな感じになるのかなぁ。こんな依頼を受けたのは初めてなので僕にも想像がつきません。飛行機の中で手順の組立をしておかないといけないな。


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