ここ数日はずっと集中して作曲。ミューズがちょっとだけ遊びにきたけど、また去ってしまった。本格的に長期滞在してくれるのはいつの日だろう。とりあえず、今日まで出来た分を先方に渡して帰ってきたところで疲労困憊。今晩だけは休みを取ろう。明日からはまた作曲再開。どんどん先に進みたい。そんな感じで追いつめられていたので、今は電話なんて取りたくもない気分だが、夕方にかかってきた電話は一気に疲れを吹き飛ばしてくれる電話だった。相手はオーケストラ・アンサンブル金沢の方。11月のコンサートで7年前に書いた曲「小編成管弦楽のためのCapriccio〜あばれ祭りに寄せて〜」を再演してくれるというのだ。これは当時設立10周年だったアンサンブル金沢の、アンコール曲募集のコンクールで最優秀を取った曲。だけど、ストラヴィンスキーばりに1小節ごとに変わる変拍子が難しいと岩城宏之先生に言われ、初演以来全く再演の機会が無かった。今にして思えば、たしかにこんな変拍子、コンサートが終わったあとのアンコールでやるなんて怖くてできることではないと良くわかる。あの時は春の祭典も兵士の物語も暗譜する勢いでハマってたからなぁ。そういえば、最近こういうめまぐるしい変拍子って書いてないな。ちょっとは演奏家に優しい作曲家になったのかな。今度のコンサートでは指揮はギュンター・ピヒラー氏だそう。やたらエセ和風なこの曲が、西洋人の耳にはどう聞こえるんだろう。フジヤマゲイシャハラキリ風に感じるのかな。できれば練習から潜り込んで見学させてもらいたいところだけど、そうもいかなそう。せめて、当日は金沢に飛んで自分の(昔の)楽譜がどう響くのか確認したい。一部の売れっ子を例外として、作曲家にとっての再演というのはやっぱり貴重なものだと思います。オーケストラならなおさら。最大限事情をやりくりして立ち会いたいと思うのが人情ってもんじゃありませんか。
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