John Rutterの編集でOXFORD大学出版局から出ているEuropean Sacred Musicは、その名の通りヨーロッパの宗教音楽(合唱のみ)が俯瞰できるようになっているアンソロジー楽譜集です。古いところではジョスカンのAve Mariaくらいから、新しいところではプーランクSalve Regina、ストラヴィンスキーAve Mariaくらいまで入ってます。カザルスのO vos omnesなんてのまである。だいたいがアカペラで、フォーレのラシーヌ雅歌のように伴奏付きのものも含まれてます。結構広い時代を俯瞰しているんだから、時代順とか作曲年代順とか、テーマ別とかまとめてもよさそうなのに、純粋に作曲者アルファベット順のインデックスだけしかついていません。思い切りがいいというかなんと言うか・・・。ヤマハで見かけた時はたしか4000円近くしたと思うんだけど、amazonで1700円くらいなのをたまたま見つけたので買いました。こういう楽譜は資料として持っていたり、移動中に適当なページをめくって読譜すると楽しい。届いてからパラパラめくっていたら、グリーグのAve maris stellaが目にとまりました。この旋律、なんだか覚えがあるけど、この曲知らないはずだしなぁ、と考えてたら閃いた!「メリーさんの羊」に似てるんだ!そう思ったが最後、どのページにもメリーさんの羊が溢れかえっているようにしか見えてこなくなるから困ったもんです。ちょっとした「メリーさん幻想曲」といった赴き。高校生の時に「かたつむり」(♪でーんでんむーしむしかたつむり)でかなりドラマティックなアレンジを施したことまで思い出しました。グリーグの楽譜の方には「9世紀のVesper hymn」という書き込みがあります。メリーさんの方も、同じ旋律から派生して定着した歌なのかな?
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僕、高校時代、その「でんでんむしむし」、聞きましたっ!!「何じゃコリャ-!すっげぇ!!」ってすごく感動したのを覚えています。高校生で、こんな編曲できる人がいるんだ、世の中には理解を超えたすごい人間がいるもんだ、って。と言いつつ、「すごさの中身」は、全然理解できていないんです。ただ、あまりの「三善サウンド」に(高校時代の僕にはそう聞こえました)仰天していただけで……。以上、「高校時代の堀内さんを知っている自慢」でした!
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