Articles by takaaki

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僕は10年来の花粉症持ち。毎年今くらいの時期から夏前までは目のかゆみと鼻水のために集中できない日々が続きます。だからこの時期は、作曲も他の仕事もはかどらないと言ったらありゃしない。これまでは対策として、なるべく屋内に引きこもったり外出のあとは洋服を払ったり、手洗い目洗いうがいを励行したり、甜茶ヨーグルト紅茶コーヒーその他、いろんなものにチャレンジしましたが今ひとつ効果なし。で、そんな花粉症生活に終止符を打つべく、今日お医者さんに行ってまいりました。ネットで検索すると、全国的に有名(らしい)お医者さんが近くにいることがわかったので、そこに行ってみる事に。大人気だっていう記述も見かけたから一応覚悟して、朝9時前に到着。ところが、その時点で100人以上の順番待ち。受付によると「今からだと夜11時頃の診察になりますが良いですか?」だって。電話で診察の進行具合の案内をしてくれるそうなので、夜に出直す事にして申し込みをしてきました。受付番号119番。そして夜。再び医院に行ってみると、待合室には患者さんがいっぱいで、朝と変わらない風景。幼稚園くらいの小さな子までいます。深夜だというのに大変だなぁ。僕の診察が終わった11時半にも、まだ診療を待つ人が10人以上いました。さらにその後の人もいるのかもしれないし、最後の診察が終わるのはいったい何時なんだろう。医師一人で連日朝から深夜まで、よく続けられるなぁ。尊敬してしまいます。僕の症状も見て貰いました。発症の時期から考えると、スギ以外にもイネの花粉の疑いがあるんだって。正確なことは検査しないとわからないということで、血を抜いてもらってきました。次は2週間後。予約はできないので、再び朝と深夜の2回通う事になりそうです。とても的確にわかりやすく説明してくれる先生だったので、そこまでしてでも通いたい人が多くいるのも納得です。「花粉症よさらば!」と言える日を早く迎えたい・・・。

映画の日だったので、妻と二人、近所の映画館へ。先日公開されたオペラ座の怪人を見てきました。ミュージカル版はまったく見た事が無く、予備知識と言えばパイプオルガンの半音進行のモティーフを聴いて知っていただけ。(余談だけど、あれは牧神の午後への前奏曲からアイディアを拝借したんだろうか?あれをゴージャスにffで鳴らすっていう発想はあまりに大胆で、パクリっぽくない巧いパクリだと思って聴いていたけど、本当のところはどうなのかな)で、映画の方ですが、途中まではそこそこ楽しめたものの、途中から音楽のヴァリエーションがかなり限られているのが気になって、退屈してしまいました。曲やモチーフが循環するのはまだいいけれど、その盛り上がり方やアレンジがいつも数種類の選択肢の中でシフトしているのが、どうしても長尺の映画のBGMとして聴くには辛い。何度も聴かせるには、それなりの変化を施して新鮮味や奥行きを保って欲しかったなぁ。尤も、これをミュージカルの舞台で聴いたら印象が違うのかも知れないし、映画版がどれくらい原作を再現しているのかも知らないから、全否定するつもりはないんだけど、あの映像や演技と一緒に楽しむには、ちょっと辛かった。全体の7割くらいはクライマックスを聴かされていた印象。筋の展開や演技を舞台風なままにしてあったのは、ミュージカル版ファンへの配慮なのかな。そのまま映像で見るとまどろっこしく、舞台じゃないんだからバッサリ切っても問題なかろうと思うところもチラホラ。それも音楽への飽きにつながっているかもしれません。こちらがスピーディな展開に慣れてしまっているだけかな。オペラ座の雰囲気がとても生き生きと描かれているのが見ていて心地よいし、冒頭での、カメラが鳥瞰的な視点から地上に降りてくるシーンは美しくて、期待を抱かせるに充分な導入。そして映像はいつもきらびやか。豪華な雰囲気を味わえます。妻は好印象だったようで「少なくともハウルよりは面白かった」と言っていたし(たしかにハウルは・・・)、好きな人が多くいるであろうこともわかる。興味のある人は見ておいて損はないと思います。ただ、僕みたいな見方(聞き方)をしてしまいそうな人は、是非、忍耐力のある時にチャレンジすることをオススメします。

今月末の締め切りで、シューベルトのロザムンデの「羊飼いの歌」を編曲している。原曲(合唱+オーケストラ)を合唱+クラリネット+ピアノに書き換え。楽譜を見た感じでは特に大きな凹凸もないシンプルな曲だけど、やっぱりシューベルトはすごい作曲家だなぁ。単純な和音でも充分に聴かせてしまうんだから。今回のアレンジでは、オーケストラの中にとけ込んでいるクラリネットの存在を、ピアノの中でどう浮立たせないかがポイント。(多分)今日の作業で大体4/5まで終わった感じか。残りはあと少し。

月末に向けていろんな仕事が重なっているので、今日は夜中まで仕事してます。で、作業のBGMに何かやってないかなぁと、テレビをつけてみたところNHKで「世界の民謡」なる番組を流してました。さっきからずーっとモンゴル民謡が、モンゴルの風景と一緒に流されています。これが、実にシンプルで、和音で言えばIしか出て来ないような音楽。稀に出てくるVも経過的な使用だけ。でも妙に味わいがあります。ホーミーも流れてきますが、ホーミーじゃないやつが意外にいいなぁ。シンプルで周期も短いけれど、音楽のスケールは大きいです。夜中にちょっとした発見。

逃れの森の魔女(作:ドナ・ジョー・ナポリ /訳:金原瑞人・久慈美貴 /青山出版社)を読了。いやぁ、面白かった!誰もが知っている「ヘンゼルとグレーテル」を下敷きにした一種のパロディなのだけど、実にクオリティが高いです。パロディとは言っても、ヘンゼルとグレーテルの話を進行しながらデフォルメしたり、茶々を入れたりして面白おかしくしているわけではありません。本来の話の前に壮大な前置きを置いて、前置きそのものが本編になるくらいの世界を構築する、そして話の結末に従来の「ヘンゼルとグレーテル」を持ってくる事であっと言わせるシカケが浮き彫りになってくる・・・。よく考えたなぁ!すげー!と、ポンと膝を打つような面白さ。童話の世界を、まるごとひっくり返したような視点で見せてしまうんだから。すげー。これを読んでしまうと、今後は普通の童話を読んだって「悪い魔女が森に住んでいました」も「怖いオオカミがこちらを見ています」も、素直には受け入れられないだろうな。何もしていない段階で勝手に「悪い」「怖い」と説明してしまう著者に疑問を抱くようになる、ハズ。

楽曲解説

合唱連盟の機関誌のために、課題曲の楽曲解説を書かなくてはいけない。で、数日前から少しずつ書き始めているんだけど、これが、思いのほか難しい。紙幅は2000字貰ったので充分だと思っていたけど、何も考えずに書いたら2000字なんてすぐに超えちゃうんだね。そして、それよりも問題なのは中身。視点をどこに置いたらいいんだろう。楽曲分析的な事を文章で書こうと思ったら、瞬く間にものすごい文字数になってしまうし、僕以外の人間が楽曲分析してもほぼ同じ結果が出てくるんだろうから、自分の曲について自分で書く意味は見いだせない。人には解き明かせないような複雑な理論では書いてないし。極めて直感的。演奏のアドバイスをするにも、極端なことを言えば「楽譜通りに演奏して下さい」まで短くすることもできるし、逐一細かく書いていけば10000字やそこらは簡単に超えるだろう。そうなると平均値を書いたり「少なくともここだけは」というポイントを書いたりになるんだろうけど、「みんなを対象にした文章」って、却って「誰にも有意義でない文章」になりそうで怖い。作曲動機なんかを書けば、少なくとも僕一人には意味があるんだが、果たしてそれを書いて音楽的な意味があるんだろうか。読む事でモチベーションが出る人はいるかもしれない。けど、その一方で全く見知らぬ人たちがいい演奏をしてくれる可能性もあるわけで、やっぱり作曲家は楽譜で伝えねば、なんて思ったりもする。そういうことをああでもないこうでもないと、うだうだ考えながら書いているうちに、あっという間に時間は過ぎていく。早いところ書き上げて次の仕事にかかるのが正しい、ということはわかっているんだけど。もし、うまく2000字に収まらなかったら「続きはホームページにて」と締めて、続きをこっちに書こうかしらん。それならいくらでも細かく書けるな。

今日、たまたまネットで上映情報を見つけてしまったので、衝動的に新宿のテアトルタイムズスクエアまでベルヴィル・ランデブーを見に行った。15:30の回。結果。大当たりです!これは面白かった!大胆な人物のデフォルメがまず目につくけれど、ディテールに至るまでとにかくイマジネーションが尽きる事を知らない!という感じで、ニヤニヤ/ニコニコしながら一気に見終えてしまった。このヴィジュアルの素晴らしさはなんだ!古さと新しさの絶妙なバランス!ストーリーは、まぁ定番的と言えなくもないかもしれないけど、肉付けの巧みさで全く古さを感じさせないし、劇中で扱っている音楽ネタも納得。BGMも全編素晴らしい。(ショウのための音楽って、本来質の高いものだったのではないだろうか)これは、2回目も是非見に行きたい。これから全国で公開されていくようです。後悔の無いよう、足を運ぶ事をお勧めします。 Read the rest of this entry »

思潮社の現代詩文庫176「八木幹夫詩集」をようやく購入。年末には店頭に並んでいたようだけど、なかなか詩集を買えるところまで足を運べなかった。まだ買っただけで、全く中身を読めていない。楽しみは明日以降に。「野菜畑のソクラテス」は全篇収録。その他の詩集からも、かなりの分量が抜粋収録。この文庫の特徴として、値段やページに比して中身が圧倒的に充実している。まさしく文庫。詩集の楽しみの一つである、本の装丁に見惚れたり、余白にイメージを飛翔させる余裕が持てないところは致し方ない。僕の場合、この文庫で気に入った詩を見つけてはもとの詩集を買う、という使い方をしてきた。詩の間口を広げてくれたのが、この現代詩文庫のシリーズだ。

象の鼻

今年のコンクールの課題曲になる「象の鼻」。浄書を自分でできることになったのをいい事に、少し手を入れて修正中。もちろん、根本的に曲を変えるわけにはいかないけど、細かく表情をどう書けば良いか、とか、このブリッジをもう少しマシにできないか、とか、いろいろ試行錯誤。お陰で少しいい曲に変わってきた。(と自分では思う)音符や表情の確定とともに、浄書譜としての仕上げもしていかなくてはいけない。応募時はA4サイズでラフに作ったデータだったものを、B5に縮小しつつ、なるべく大きく音符が見えるような配慮もしている。単なる縮小コピーというわけにはいかないので、こっちの方も作曲並みに気を使う。他の課題曲よりも見やすい楽譜になりますよーーに!

今年の正月は結婚後初の正月という事で、気合いを入れて里帰りしてきました。父方の実家(石川県松任市)に挨拶をしにいき、そのまま車で母方の実家(石川県輪島市)へ。穴水産のとれたて牡蠣をバーベキューでたらふく食べると言う贅沢をしてきました。ほぼ10年ぶりに訪れたお里のみなさん、変わらず元気でした。今まで不義理だったのが申し訳ないです。これからは家庭を構えた以上、親の陰に隠れずに自分で親戚付き合いしていかないといけません。そのまま輪島に一泊させてもらって、翌日は能登観光を少々。いろいろ行ったんですが、能登島ガラス工房で面白いものを見つけたので紹介。ここは、能登島ガラス美術館(素晴らしかった!)の向かい側にあります。各種ガラス工芸品が見れて、買える、というスポット。簡単な食事やおみやげを買うことも出来ます。まぁ、今やガラス小物は全国各地で変えるのでさして珍しくもありません。ここも、よそで見かけたような商品がたくさんならんでいました。が!ボーッと眺めていたらその中でもひときわ目立つ一品が!          kuma-pre            この純真無垢な笑顔はくまの○ーさんでは!?  でも、微妙に違う。意図的なのか技術不足か!?  この微妙なラインは、耳のないミッキーを思い出させます。  ディズニーに許可は取ったんだろうか?    等々、様々な考えがよぎります。  でも、やっぱり許可は取っていないようです。  だって、                   kuma  こんな名前つけてごまかしてるくらいだから。    「ヒネりなさい!」と突っ込みたくなります。          ……他にこんなのも見つけました。  morino    これって明らかにトト□だろ〜!  「森の妖精」ってのは苦しすぎるんじゃないかぁ??   と、誰もが思うんでしょうが、製作者は気にしないんでしょうね。 それにしても、ディズニーとジブリ。権利にうるさいと言われる会社を2つも相手にまわしてよくこんなものを売れます。むしろこれは、現在の著作権概念への挑戦状なのか!? 探せば、他にも珍しい商品が出てきそうなところでした。石川県の能登島にお出かけの際は是非寄ってみて下さい。ガラス美術館の向かい側。2階の食堂の下にあるショップです。その時まで同じ商品が並んでいるかどうかはわかりませんが……。

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