現代音楽

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最近の息抜きピアノ曲はH.Dutilleuxのピアノソナタ。好きな曲ではあるけど、全く僕の腕では歯が立たないので今までナナメヨミするだけで過ぎてきちゃったんだよね。ゆーっくりゆーっくり、繰り返し、立ち止まりながら弾いていく。近所の人にとっては大迷惑な弾き方だろう(なかなか先に進んでくれないから)。そうやって弾いていくと、フレーズに仕掛けられた分量の増減や強度の変化、音域の暫時的変化が体で把握できるようになってきて面白い。なるほど、こういう曲だったんだ、というのが次第にわかってくる。今日のところでようやく1楽章全体を俯瞰できるようになってきたかな。もちろん、人前に晒せるような演奏になるのは1万年くらいあとの話。デュティーユと言えば、フルートのためのソナチネがあって、珠玉の作品が並ぶ近現代のフルート作品群の中でも定番と言えるほどの人気がある。先日新宿のムラマツに行ったときに、マリオ・カローリのコンサートのチラシが貼ってあったのでカローリさんのプロフィールを読んでいたら、「今年、イタリア放送交響楽団とストラスブール交響楽団は共同で、アンリ・デュティーユに、マリオ・カローリのための協奏曲の作曲を委嘱している。」との記述を発見!http://www.keller.co.jp/rex/mario_swing.htmデュティーユの新作はフルート協奏曲!これはフルート人ならずとも楽しみなニュース!!聴く前から完成が楽しみな曲なんて、他にそうあるもんじゃないし、デュティーユは高齢ながら、充実した新作をここ数年で精力的に発表している。是非とも完成を心待ちにしたいところじゃないですか。こりゃ初演聴くために現地に行ってもいいとさえ考え始めました。ところが!この記事を書くためにカローリさんのコンサート情報を検索したら残念なニュースが。http://www.keller.co.jp/rex/top.htmlこのページの下の方。「※先日までイタリア放送交響楽団とストラスブール交響楽団が協奏曲を委嘱した作曲家は、「アンリ・デュティ−ユ」となっておりましたが、その後事情により、上記のとおり、「ヘルムート・ラッヘンマン」氏へ変更されました。訂正し、お詫び申し上げます。」だって。”事情”が健康上の事情でなければいいんだけど・・・。ラッヘンマンのフルート協奏曲も楽しみと言えば楽しみだけど、デュティーユの曲が聴けなくて残念。他の機会に初演が実現する事を願っております。

今までは100円ショップの名刺ファイルで、頂いた名刺の整理を済ませていたのだけど、今年は縁あってたくさんの人の名刺を頂いたし、来年はまた多くの人と出会う事が予想されるので、500枚収納できるという名刺ボックスを買ってきました。それで、帰ってから、今まで頂いた名刺を整理したんだけど、BGMがいけなかった。昨日たまたま買ったDENONのクレストシリーズの新譜をかけていたんです。1曲目の「秋」はまだしも、2曲目以降の晩年のタケミツトーンをなんとなく聞いていると、やたら感傷的な気分になっちゃうんですね。で、自分は名刺の整理なんかしているもんだから、何か和音が響くたびに「ああ、この人とこんな事があったなぁ」なんて記憶が止めどなく溢れ出てくる(笑)ただの名刺整理に不必要に感傷的になってしまいました。晩年のタケミツトーンの効能を一つ発見しました。使い方によっては、ミュージック・セラピーとして効果が高いかも知れない。

平吉毅州(ひらよしたけくに)氏の交響変奏曲(1969)が放送されるとわかったので、久しぶりにNHK-FMの「現代の音楽」をエアチェック。今のところに引っ越してから、まともにラジオを聴いていなかったので、あわててケーブルを買ってきてテレビのアンテナプラグにつないだ。ちょっとノイズが入ったけれど曲のアウトラインは充分見える音質で録音できた。平吉氏のこの作品、存在を知ったのは4年程前かな。たまたま大学のオーディオ資料でレコードを聴く事が出来て心奪われた。楽譜はどうにか入手できたものの、音源が昔出たレコードのままCD化されていないようで、ずっと楽譜を眺めては妄想する日々を送っていた。2001年にキングレコードから過去の尾高賞受賞作品が出た時にも期待したけどエントリーされてなかった。まだ他で買えるような音源を重複発売しなくても、と恨めしく思ったものだ。それを今日、ようやく手元に録音を置けた意味は大きい。ただ、イメージばかり膨らみすぎたのか、思った程には肉迫するエネルギーが感じられなかったけど。再生装置の影響もあるかな。それでも充分得るものはあった。5、6年前まではNHKの番組編成ってもっと面白かったような気がする。こちらが一通り聴き慣れて新鮮味を感じなくなったというのもあるのかもしれないけど、クラシックでもけっこうマイナーな佳品を滑り込ませてくれたりしていた。それがある時期から急に惰性の、ありふれた名曲ばかり流れるようになって魅力を感じなくなった。良く言えば敷居を下げた、間口を広げたということなのかもしれないけど、そのせいで聴かなくなった僕のような人も結構いるのではないかと思う。そういう人も取り戻すような、そんな編成に戻ってくれ!NHK!

『アメリカ先住民の3つの詩』の作曲。3曲ワンセットを考えているのだけれど、冒頭をどのように始めようか迷う。2曲目、3曲目のプランや、いくつかの山場のアイディアは見えているんだけど、それに見合う1曲目をどのようにまとめようか。ああでもないこうでもないと思い付いたものをスケッチしまくった一日。コレ!というネタが出てきたら書き進めたいんだけどね。どうもインパクトに欠けるネタしか出てこないんだなぁ。はやくとりまとめて楽譜を渡してしまいたいのだけれど。もう少し我慢。全音楽譜出版社のホームページが、年明け頃からずっと緊急メンテナンスになっていて見れなかったので心配していました。この御時世、楽譜出版社が順風満帆なんて話はまず聞かないし、(僕が確認しているだけで)一カ月以上もホームページが停止状態だなんて、もしや一大事でもあったのかと思ったんですが、さっき見たら復活してました。一安心。無事に復活したってことは純粋に技術的な問題だけだったんですね、多分。(そう信じたい。)新刊予定のところをみたら、2月の出版予定に三善晃「響紋」のピアノリダクションなんてのが載ってました。3月の再演に合わせた出版なんでしょうね。このタイミングだと、最低でも児童合唱団の人数分は売れるし(もちろんお客さんの中にも興味を持って買う人がいるだろうし)、うまくすれば練習中に見つかったミスも原稿に反映出来るわけで、こういう部分は全音さん、実にうまいです。商売なんだからタイミングを見計らうのは大切でしょう。手書きではなくて浄書譜での出版だったら、既に出版されている原曲オーケストラ版の印刷の薄さに苦労した人たち(僕含む)にとっても朗報と言えます。このまま勢いに乗って、さらに印刷が見にくいレクイエムとかもリダクションを出してくれないかなぁ?ビジネス的にリスキーなのは重々承知だけど、ついでにここ数年の、一連の管弦楽作品のスコアも出して欲しいなぁ。出たら買うのに。

25日のフニクリフニクラの感想(鈴優会、良かったです!)でも書かなきゃ!と思って過ごしていた本日、合唱団の練習から帰ってきてメールを見たらルチアーノ・ベリオの訃報が届いていた。27日に亡くなったとか・・・。ショックです。もともと好きな作曲家ではあったけれど、何かそれ以上の喪失感を感じます。何でかな?ただただショック。もっと長生きして作曲を続けてもらえるものだと思っていたのに・・・。訃報に接して一気に心がしぼんでしまいました。

少し時間が取れたのでひさびさにシェーンベルクの室内交響曲を聴いた。取り寄せていたスコアが何日か前に届いていたものの、しばらく開く暇がなかった。(たかだか3、40分のことだというのに・・・(^^;)学生の時、この曲の冒頭に出てくるエンハーモニック転調と完全4度で上行するモティーフが大好きだったことがある。(これは曲中で姿を変えて、何度も印象的に登場してくる)特に練習番号77の、弦のハーモニクスから管楽器の和声に受け継がれて行く部分が好きだった。他の部分はかなり濃密に書かれていることもあって大好きな音楽、というわけでもなかったけど(単なる趣味の問題)それでもあのエンハーモニックを聴きたくて何度も何度も聴いたものだ。シェーンベルクの楽譜は総じて高くて、前は図書館で眺めるだけだったのが、最近Doverからかなりの廉価で出始めている。シェーンベルクが廉価で買える、というのも時代ですねぇ。室内交響曲を聴いているうちにピエロも聴きたくなったので月に憑かれたピエロも久々に聴きなおしました。やっぱりいい曲。学び取りたい書法がたくさん盛りこまれている。

久々にJMLセミナー入野義朗音楽研究所のレクチャーに出かけた。今日はイタリアの作曲家Luca Lombardi(1945-)を迎えて近作について聞く。不勉強なので実は初めて聴いた作曲家だったのだけど、興味を持ったのでレクチャー後に拙い英語でスコアがどこから出版されているか、とかを教えて頂いた。思うように英会話が出来ない、というのは時々困る。やっぱり身につけておくべきです。僕が「下手な英語ですいません」と言ったらロンバルディさんは「いやいや構わないよ」と言ってはくれたけど、やはりこちらが感じたことを伝えられないのは苦しい。帰りに渋谷のタワーレコードによって(これも久しぶり)早速ロンバルディさんのCDを探したけれど見つからず。残念。しかしなぜかGoffredo PetrassiのCDが平積みされていたので買ってしまった。「6番目のナンセンス」が入っているCDだった。「5つのナンセンス」の後に書かれた曲がある、という情報だけは知っていたけど実際に聞くのは初めて。5番目までとは違う毛色でまとめられた曲だった。面白い。子音を盛んに立ててまくしたてる中から浮き上がる長音。多分実演だと効果的に、面白く聴けるんだろうな。(どちらも無伴奏混声合唱の曲です)他に収録されていたのは「オケコン」の第3番など。手元の資料で見るとペトラッシは72年までの段階で「オケコン」だけでも8曲作っている。映画の音楽も盛んにやっているみたいだし、結構ヴァイタリティのある作曲家です。1904年生まれだからなんと今年98歳ということになりますね。訃報は聞いていないけど、今でも筆を進めてらっしゃるんでしょうか。お元気ならどんどん新作を書いて欲しいものです。今日まで全然意識したことはなかったけれど、もしかすると現代音楽に限っては僕はイタリアの作曲家が好みに合っているのかもしれない。旋律の落としどころだとか、温度感だとか、求心力だとかが程よく嗜好にあっているのかも。かといって熱狂した作曲家がいるわけでもないんだけど、今後重点をおいて研究してみるべきなのかもしれない。僕が手に入れたいと願っているものが見つかるかもしれない。