加賀取材1日目

新曲のための加賀取材1日目。(自分用のメモも兼ねています。)9時にホテルで待ち合わせて、案内のIさん、詩人のTさんとともに出発。詩人のTさんは石川県に来るのは全くの初めてだったので、基本はTさんに初めての土地についていろいろ知ってもらう事を目的として一日動く予定です。まずは石川城へ。入場料を払って五十間長屋に入ると、当時の建築の様子がよくわかるように整えられています。CGで建物の組み立て過程を紹介したりしているのですが、このCGが意外とよく出来ています。こういう観光地のものってもっと安っぽいイメージがあるんですが、とても充実した作りのCGです。その他にもいろいろと当時の建築法や城の存在意義について紹介があります。菱形の柱が興味深かったなぁ。この技術を最初に考えた人はすごい。お城を見た後は後は日本三名園の一つ”兼六園”へ。いつの間にやら夫婦松の「夫」の方が虫にやられていなくなっていました。未亡人となった「婦」の末の寂しそうな姿が印象的。木は、ともすると悠久のもののように思えますが、木の時間感覚の中でたしかに生きているんですね。それを再確認させる出来事。そして「女がずっと元気で、男は先に病気で死」という構図は男性にとって身につまされるものがあります。これは自然界のことわりなんでしょうか。兼六園を一通り見て、お昼を頂いてから、Iさんのご自宅へ招いていただいた。とても素敵なお庭のあるお宅で、良い風が入る。小鳥が呼び交す声まで聞こえてきて至福の時間。Iさんからは「いのち」についてとても示唆に富んだ話を聞かせていただいた。年の功と言って良いのかどうか、Iさんの話は一言一言含蓄があって考えさせられる。その後、詩人Tさんのリクエストで僕が一番好きな金沢の風景を見にいく。「この町で一番好きな風景は?」なんて発想で考えた事がなかったから、最初は戸惑ったんだけど、少しして一つの風景が浮かびました。高校の頃によく見ていた風景。それは学校を出て、平和町と寺町を通って、妙典寺の手前を右折して桜橋まで降りていく坂(新桜坂というらしい)の風景。自転車に乗って立ちコギしながらこの坂を降りていくと、お寺で遮られていた視界が急に広がって、犀川や遠くの山々、それから金沢の街が一気に目に飛び込んでくるんです。この風景が大好きでした。今回はデジカメでの撮影を忘れてしまいました。撮っておけばみなさんにもご覧頂けたのに、残念。観光客は普通見ない、かなりマニアックな風景だと思います。是非今度金沢に観光で行かれた折りにはご覧あれ。そしてこの新桜坂を見た後は松任市のC.C.Z.まで海岸風景を見に行きます。CCZというのはCoastal Community Zohn(=沿岸共同体地域。)の略。「シーシーゼット」が何の略なのかは地元民の多くには知られていないようですが、要は温泉やフードパークなどが海岸に併設されているわけです。丁度沈みかけた夕日がきれいでした。夜の帳が下りはじめる風景を久々に見た気がします。CCZを後にして、次はTさんが(暗に)頼まれたおみやげを買うために芝舟小出(※音声注意)の本店へ。8時くらいまでは営業しているかと思って7時15分に着いたら、もうお店は閉まっていました。7時までだったんですね。でも、わざわざ金沢に来たTさんのためにも、なんとしても本店の芝舟を買いたいところです。ダメもとでインターホンを押してみたら、残っていた社員さんが快く対応して店舗の方に案内して下さいました。おかげで《本店の》芝舟を入手。小出さん、本当にありがとう。そしてTさんの希望(このブログの以前の記事を読んで興味を持たれたらしいです。)で工大前のカレーのチャンピオンへ。チャンピオンの味は健在でした。Tさんにも気に入っていただけたようで良かった。お陰で僕もカレーを堪能。満腹感のままにTさんをホテルまでお送りして、明日の行動予定を確認して、今日の取材はここで終了。続きはまた明日。


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