相模原市民文化祭という催しの中で相模台グリーンエコーのみなさんが無伴奏混声合唱のための「野菜畑のソクラテス」を取り上げてくださるというので生まれてはじめて相模原まで出かけました。小田急線はせいぜい新宿から代々木上原までくらいしか乗ったことが無かったので結構新鮮な感覚。うちの最寄駅からたっぷり1時間くらいですが、今日は出かけてみて良かったです。楽しかった。相模原はどうやら昨日今日と、地域一体になってお祭りだったようです。駅前から伊勢丹にかけての5分ほどの距離にとても活気が溢れていて今の不況もどこ吹く風、という感じ。また機会をつかまえて行ってみたい所です。野菜畑のソクラテスはコンクールの審査の時に非公開で演奏されたあと、一部が雑誌に載っただけなので、(僕の把握している範囲では)今回が公開の場での最初の演奏。ユーモアと言うか、諧謔のある詩に付曲しているのですが、今日の演奏中に客席の一部で笑い声が上がっていました。僕は全然予想しないで作曲してしまっていましたが、そういえば予備知識なしに聴くお客さんにとっては笑い所がある曲なのかもしれませんね。かぼちゃの歌が始まったと思ったらいつの間にか罵詈雑言の連発になったり・・・。(^^;)予想外のところに効果があったりするもんですねぇ。演奏も素敵でした。あまり時間が無くて団員のみなさんと存分に話して来れなかったのが残念ですが・・・。日本語のディクションの問題や、ハーモニーのピッチを合わせる問題、そこから派生して響きの色を変えていく問題、などなど、合唱を聴かせていくために必要な課題を乗り越えてホールを柔らかい雰囲気に包んでいたのが印象的でした。またチャンスがあれば是非ご一緒したい団体です。帰りに池袋のヤマハによっていくつか歌の楽譜を購入。フニクリフニクラの編曲用に、そもそも原曲の楽譜を持っていない!という大問題に気付いたため。何種類か出版されているようですが音楽之友社の世界の名歌集I(1500円)というのを見つけて買ってきました。他にもいろいろ名曲の類が載っているのでこれから他の曲の編曲を頼まれても大丈夫!(変な楽譜はいろいろ持っているくせにメジャーな曲を持っていないことが多いのです(^^;)やっぱり原譜は見てみるものですね。僕はてっきりフニクリフニクラは4分の2拍子で付点8分音符+16分音符のリズムだとばかり思っていたのに、原曲は速い8分の6拍子でした。サルタレッロになるんですね。(多分)改めて楽譜を見てみても、やっぱり良い曲です。メロディそのものが良いというよりも、盛り上げて行くための構成が立派。最後に繰り返しをしているところで何のアイディアも無いのがちょっと残念ですが、他はとてもいいなぁ。これなら歌っていて気分が良くなるのも頷けます。シェーンベルクやカセッラ、リヒャルト・シュトラウスはCDを探してみましたが見当たりませんでした。時間の関係もあるので今回は断念。一体彼らはこの曲に何を施しているんでしょう。いずれCDが手に入れてみたいところ。ヤマハで配布している国内版・外国版楽譜音楽書展望というフリーペーパーが意外に充実しているので時々気がついたら読んでいます。今日もヤマハに寄ったついでに貰ってきたんですが(10月号)林光さんのエッセイが面白かった。演奏会のプログラム(曲目ではなくて紙媒体のモノのこと)に触れつつ三人の会の事にも触れてありました。三人の会(團伊玖磨・芥川也寸志・黛敏郎による作曲家同人)のことは存在は知っていて、その活動のアウトラインくらいは把握しているけれどさすが、同時代の証言は歴史書とは違います。今まで全く予想もしなかったけれど、そうか、この3人の集団となると日本(もしかすると世界)?作曲史上初の〈裕福な〉作曲集団だったんだ!というどうでもいいような、しかし大切な現実が赤裸々に実例を織り交ぜて綴られています。興味のある方は早めに入手してみましょう。このエッセイは毎号読ませてくれます。
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