「出発」

去年の夏ごろに書いた中学生向けの合唱曲「出発」(詩は高階杞一氏)が世に出ました。昨日あたりから店頭に並んでいると思います。楽器屋さんか書店で探せば見つかるのではないでしょうか。(この雑誌は学校で教えている音楽の先生を主たる対象に据えているので、身近な音楽の先生に尋ねてみるのも良いでしょう。)曲の質をなるべく高く保ちたい、ということと技術的な難易度を極力下げたい、ということは必ずしも相反する要素ではないけれど、簡単に両立できるものでもありませんね。そのことを今回は痛感しました。簡単なもの、質の低いもの、単に取り組みやすいだけのものを狙って作ることはできるでしょうが、僕はそうしたものを子供たちに与えることが良い教育だとは思えません。けれど一方では現実に、極端に少なくなっている授業時数の問題もあるわけで、そのことに対応しないと現場で使える曲にはなりません。値段は下げるけれど味は保つ吉野家のように努力・試行錯誤を重ねて、取り組みやすく、含蓄もあるものを書けるようになりたいものです。願わくば、小学1年生の1学期向けの曲と小学1年生の2学期向けの曲を書き分けられるくらいに違いを極められたら嬉しいのですが。難しいかな。「出発」の楽譜をご覧になったり実際に演奏した方がいらっしゃれば、是非ご意見・ご批判をいただけると嬉しいです。次回作以降に還元していきたいので。よろしくお願いいたします。


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