楽譜・CD

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日本作曲家協議会が出版しているスコアの目録に間宮芳生氏の「Concerto for Orchestra」が入っているのを見つけて注文していました。作曲家協議会には在庫が無いらしく、作曲者のところに在庫が無いか問い合わせてみますという返事だけを貰っていたのに、おとといポストを見てみたら差出人に「間宮芳生」と書いた封筒が!突然の事で驚きました。これが間宮先生の手書き文字だぁと喜んでしまった自分は結構なミーハーです。(^▽^;)このConcerto for Orchestraって、ネットで調べてみても録音や演奏の記録も見当たらないし、いったい何の機会に書いたものなのかな。もともとそれが気になってみて注文したんです。スコアは面白そう。di-arezzoという楽譜屋さんを見つけました。フランスにあるお店。今時、ネットの楽譜屋さん自体は別に珍しくはないけど、ここは品揃えもかなりのものです。そして何より安い!ざっと見回したところではフランス系の出版社(デュランやサラベールなど)のものが特にオトク感がありそうです。たとえばメシアンの幼子イエスにそそぐ20のまなざしなんかは、国内では良心的な価格設定のアカデミアで買っても11500円。それがdi-arezzoでは49.85 EURでした。今日のレートで6774円です。デュティーユの交響曲2番ならアカデミアで15130円。di-arezzoでは85.24 EUR(今日のレートで11583円)。高い事で有名なトゥーランガリラですら1万7千円ほど。これに1回の注文で送料が千数百円。音楽家であることを証明すれば楽譜代が10%割引になります。僕はとりあえずデュティーユやオアナを注文してみたんですが、10日ほどで届きました。梱包にも不満はありません。日本語でのメール質問も可能。というわけで、このお店は非常に使える!という感触を持ちました。年間の支出が数万円単位で減らせそうです。減った分は別の楽譜を買ってしまうんだろうけど。(笑)朝日賞の受賞コメントが載ったハーモニーが発行されました。合唱連盟の機関誌なので、店頭で売っているお店は殆どありません。(ヤマハ銀座店くらい?)読みたい方は図書館で探すか、直接合唱連盟に注文をかけてみて下さい。前にここに書いたように、全く中身のない、非常にためにならない文章が載っています。よくこれでダメだし出なかったなぁ。僕の書いたものはそんなわけで価値がありませんが、隣に載っている審査員の池辺晋一郎先生のダジャレは一見の価値あり。曰く「(キリンの洗濯を選んだ我々審査員は)最良の選択をした」だそうです。思わぬところで池辺先生のダジャレに出会ってしまいました。

一日目いっぱい作曲して、夕方からはオペラシティへコンサート。予定表に書いておかないもんだから危うく聞き逃すところだった。行ったコンサートはパシフィック・コーラルデイズ。文化庁舞台芸術国際フェスティバルというたいそうな名前のシリーズのひとつ。目的は、何度も何度も公演チャンスを逃していた間宮芳生氏の合唱のためのコンポジション16番。だけ。9月25日に全音からスコアが出るとアナウンスされていたので、会場先行販売しないかな、っていう期待もあって行く事にしました。会場に着くと期待通りに新刊を販売していたので脇目もふらずに購入。おかげで開演時間までに一通り作品のアウトラインは目を通せました。で、実演へと続くわけですが、合唱(東京混声合唱団)も安定していたし、曲は美しいんだけど、かなりわかりやすく自作(コンポジション14番。他にも?)や林光氏の原爆小景(と、その向こうに透けて聴こえるリゲティ)の音型・音響が出てくるのは何の意図があるんだろう?無意識に、という範囲じゃないしなぁ。演奏の方向性によってその答えを理解できるのかもしれないけど、今日はわからなかった。別の指揮者で、また聴いてみたい。オーストラリアとカナダの合唱団も安定して聴かせてくれた。目から鱗が落ちる程うまい、とかそこまで思わせるものではなかったけれど、一人一人の技量と言うか、そもそもの骨格・体格が日本人とは違いすぎます。それが響きの広がりになるんだろうなぁ。多少ミスしたって全く気にさせないだけの安定感があるんだな。充分エンターテイメントを堪能しました。オーストラリアの合唱団に一人、ピノキオのゼペットじいさんじゃないかってくらい良い雰囲気のテナーのおじ(い)さんがいて、彼を見てるだけで気持ちが和みました。彼を見聞きするだけでも価値はある!というわけで、明後日23日にもパシフィック・コーラルデイズは開催されます。今日よりもお国柄が発揮されそうなプログラムなのでご都合の良い方は行ってみてはいかがでせう?今日の感じだと全席種当日券でOKです。

作曲。急がなくてはいけないが、五線紙がなくては話にならない。切れた五線紙を買いに、午後は池袋のヤマハに。行ってみたら、売れなかった楽譜のセールをやっていた。ガサゴソさがしていたら急に「こんにちは」と声をかけられた。振り返ってみたら、大学時代の同級生のピアニストO石君だった。会うのは何年ぶりだろう。3年くらいは経っちゃってるかもしれない。でも、元気そうで良かった。軽く近況報告をしあって別れた。別れたあとに、さらにワゴンをがさごそやって、ストラヴィンスキーのThreniとIntroitusのミニチュアスコアを発見。半額だったので両方購入。定価だと手が出しにくい曲だからなぁ。他に、ミヨーのスコアでおもしろそうなのも見つけたけど、こちらは半額になってもまだ割高感があるので手を出さなかった。

丸々一日外出。久しぶり。午前中に関わっている合唱団の練習@文京シビック。ダウランドのcome againほかを練習。小品ながらも奥行きが見えていい曲です。その後四谷区民ホールの創る会の演奏会へ。(招待券がまわってきたので。)ところがちょうど赤坂見附駅で火災発生だとかで、遠回りを余儀なくされてしまいました。1時間近くもかけてようやく新宿御苑に到着。創る会の演奏会は何年かぶりに聴いたけど、予想以上に面白かった。北爪作品(久しぶりに大学合唱団で理解度の高い演奏に出会いました。)や山本作品も面白く聴いたけれど、近藤作品が出色の面白さ。サッフォーと現在の違和感の無い同居が心地よかった。失礼ながら、臨時編成で、あまり能力の高くない合唱団だとは思うけど、それでも音楽が面白く聴けるのは、指揮者のなせるワザなんだろうな。いろいろと刺激を持ち帰りました。こういう活動に情熱を持つ人がいてくれるというのは大切なことです。コンサート後はペーパーアイテムを選ぶために表参道のwinged wheelへ。初めて行ってみたけど、思ったような商品が見つかって満足。サンプル用にたくさん買い込んできました。一部からバラ買いできるのが嬉しいところです。筆無精なくせに、いずれ専用のレターヘッドとか作ってみたくなるなぁ。このお店、行ってみたらなんとNADiffのごく近くではありませんか。嬉しくなって、NADiffにも何年かぶりに寄ってきました。以前はここで現代音楽のCDやら楽譜やら美術関連の本なんかを見つけて買っていたものです。懐かしい。思いっきりフォーレのレクイエムなんかが置いてあったのにはちょっと驚き。前は「ど」クラシックみたいなのは置いてなかったような気がするんだけどなぁ。方針変えたのかな。澁澤龍彦関連書が充実しているあたりは相変わらずだけど。ちょうどサマーセールだとかで、売れないCDを500円で売っていたので、その中からクセナキスのサックスカルテットだとか、アンサンブルモデルンが演奏したユン・イサンの作品集だとかを掘り出してきて購入。僕の運は殆どワゴンセールで使い果たしているのかもしれません。現代音楽のCDを買った時特有の期待感を胸に帰宅。さて買ったモノはアタリかハズレか。

ドビュッシーの子供の領分と言えば、もちろんピアノ曲ですが、この曲にはカプレの手によるオーケストラ編曲版があります。(カプレと言えば聖セバスティアンの殉教の補筆も行ってますね。)CDでは時々見かけてますが、amazonでスコアを取り扱っているのを偶然見かけました。2000円でお釣りがきます。こりゃ(多分)安いですね。Children’s Corner – Orchestra Versionというわけで取り寄せた楽譜が本日到着。デュランで出ていたものの版権切れコピー楽譜でした。でも読むには遜色ありません。

『アメリカ先住民の3つの詩』の作曲。3曲ワンセットを考えているのだけれど、冒頭をどのように始めようか迷う。2曲目、3曲目のプランや、いくつかの山場のアイディアは見えているんだけど、それに見合う1曲目をどのようにまとめようか。ああでもないこうでもないと思い付いたものをスケッチしまくった一日。コレ!というネタが出てきたら書き進めたいんだけどね。どうもインパクトに欠けるネタしか出てこないんだなぁ。はやくとりまとめて楽譜を渡してしまいたいのだけれど。もう少し我慢。全音楽譜出版社のホームページが、年明け頃からずっと緊急メンテナンスになっていて見れなかったので心配していました。この御時世、楽譜出版社が順風満帆なんて話はまず聞かないし、(僕が確認しているだけで)一カ月以上もホームページが停止状態だなんて、もしや一大事でもあったのかと思ったんですが、さっき見たら復活してました。一安心。無事に復活したってことは純粋に技術的な問題だけだったんですね、多分。(そう信じたい。)新刊予定のところをみたら、2月の出版予定に三善晃「響紋」のピアノリダクションなんてのが載ってました。3月の再演に合わせた出版なんでしょうね。このタイミングだと、最低でも児童合唱団の人数分は売れるし(もちろんお客さんの中にも興味を持って買う人がいるだろうし)、うまくすれば練習中に見つかったミスも原稿に反映出来るわけで、こういう部分は全音さん、実にうまいです。商売なんだからタイミングを見計らうのは大切でしょう。手書きではなくて浄書譜での出版だったら、既に出版されている原曲オーケストラ版の印刷の薄さに苦労した人たち(僕含む)にとっても朗報と言えます。このまま勢いに乗って、さらに印刷が見にくいレクイエムとかもリダクションを出してくれないかなぁ?ビジネス的にリスキーなのは重々承知だけど、ついでにここ数年の、一連の管弦楽作品のスコアも出して欲しいなぁ。出たら買うのに。

25日の夢↓に触発されたのか、ひとつ忘れていたことを思いだしました。身近な人何人かにはお知らせしたと思いますが、11月1日付けで出版された楽譜が1曲あります。何年か前に書いた無伴奏混声合唱の小品「子守唄」(詩は立原道造)の女声合唱版アレンジです。アレンジとは言え、混声と女声では響きの構造が全く違うので、いくつかの要素を差し換えたり、ディナーミクが変わったりしています。カワイ出版から出ている「とりお・ざ・しみずのうたざんまい〜おかあさんコーラスのための」(改訂新版)に収められています。定価は1700円+税。改定前の旧版には収録されていないので御注意下さい。混声合唱版の方は出版されていません。楽譜を御希望の方は御一報下さい。同じ本に新しく収められた中では瑞慶覧尚子さんの「ばんがむり」が面白そうで気になりました。まだ音は聴いていないんですが、透明な合唱とピアノで響いたら、広がってゆく空間がきれいだろうなぁ。沖縄民謡を素材にしたものってピンからキリまでいろいろありますが、中でも瑞慶覧さんは着実に丁寧な仕事を重ねられていると思います。強く存在感を主張はしないものの、たしかな世界。

今日はとある発表会でピアノ伴奏をしてきました。作曲家には「ピアノ科よりよっぽど弾ける」タイプの人もごろごろいますが、残念ながら僕はそこまでは弾けないタイプ。何回ステージに立っても、本番のあの緊張感には慣れません。楽譜と違って消しゴムも使えないしなぁ。とは言え、アンサンブルするのは楽しいし、人前で弾くのも嫌いじゃありません。ただ、もっと上手ければもっと気持ち良く弾けるんだろうなぁと諦め半分で思うんですけどね。今日は元気な子供もいっぱいいる発表会だったので、特別に楽しかった。予想外の発言&行動の連発で気が抜けないのが何とも楽しい。時々ならこういうのもいいのかな。25日に演奏されたフニクリフニクラの合唱アレンジを収めたリーダーシャッツ21 混声合唱/世界のうた篇「リーダーシャッツ21 女声合唱/世界のうた篇」が発売になります。初演の時に、会場でも先行販売していましたが、初版の日付は明日6/1になっているのでお知らせです。1800円で、たっぷり180ページもの楽譜が手に入るおトクな本です。興味のある方はどうぞ。それから、同じ6/1の日付で、猫祭の重版が出ました。今回で3刷目になります。これもご購入下さったみなさまのお陰です。本当に本当にありがとうございます。m(__)m

だいぶ前にamazon.co.jpに注文していたProkofiev: プロコフィエフのピアノソナタ1番〜4番のスコア(Dover)が届いた。忘れた頃に、というタイミングで届いたので驚いたけれど、早速作業の合間の息抜きがてらぱらぱら弾いてみたりしていた。7番あたりのほうが断然刺激的な響きが多くて僕の好みではあるけれど(演奏機会も多いし)、初めの方のソナタもちょっと捨てがたい。今書いている曲のヒントになりそうなアイディアが少し見つかった。(実際に使えるかどうか・・・)プロコフィエフの「それでいいの?」なんて思ってしまうような縦の響きを、多少強引にでも横の流れで押し切ってしまって、その結果面白いテクスチュアを形作っていく作曲法は嫌いではない。先が見えなくなりやすいような気もするけど、それはきっと賛否両論あるところだろう。ソナタに興じていたらなんとなく気になったので束の間の幻想も引っ張り出してきて久々に弾いてみていた。

Scelsi

タワーレコードのポイント倍セールに釣られて買ってしまったScelsi: Giacinto Scelsiの合唱作品集(ACCORD)は不思議な内容です。New London Chamber Choir/James Wood の演奏は不足ない水準なので、特に不思議も何もないけれど、CDの収録曲集がクレジットよりも多い(13トラックと表記されているのに16トラック収録されている)とか1曲目に入っているThree Latin Prayersというアカペラの曲のクレジットにpour Flu^te,hautbois,violoncelleet clavecin(フルートとオーボエ、チェロとクラブサンのために)なんて書いてあったり(他のトラックにもこんな編成の曲は入っていない)。問題ではないけど、おかしなことになってます。楽器名がおかしいのなんかは、何か他のCDのデータをテンプレートとして流用したまま消し忘れたのかな、とも思えますが、曲数がクレジットより多いってのが謎ですねぇ。不思議なこともあるもんだ。

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