瀧廉太郎

引き続き滝廉太郎と取り組む日々。音楽之友社から「瀧廉太郎歌曲集」(¥1500)なるものが出ているのを知って、早速購入してみたんですがやっぱり知らない曲ばかり〜〜〜。 (T▽T)何人か周りの人にも聞いてみたけれど(いろんな年代の人に)、やっぱり知られているのは「花」「荒城の月」「箱根八里」と、せいぜい「お正月」くらいだという結論に至りました。ここで、この楽譜を買って仕入れた新しい知識を少し披露。1)「花」は組歌「四季」全4曲の1曲目である。2)この組歌(くみか?くみうた?)は   1曲目「花」が2部合唱+ピアノ   2曲目「納涼」が独唱+ピアノ   3曲目「月」が無伴奏混声合唱   4曲目「雪」が混声4部合唱+オルガン(!)+ピアノ  と、曲ごとに全く編成が異なるという、かなり前衛的な  体裁を取っている。3)荒城の月と箱根八里は1900年に文部省が募集した  新しい中学唱歌の為に応募した曲である。1人3曲  まで応募できるので、あと1曲「豊太閤」も応募した。  結果は見事当選。200曲以上の応募の中から勝ち抜い  て3曲ともが選ばれた。(当選作は全38曲だった。)4)水戸黄門こと徳川光圀公の短歌にまで曲をつけている。  (荒磯)5)滝廉太郎ではなく瀧廉太郎である。(あぁ、勘違い)こういう事はわかったけれど、それでもやっぱり曲は知らないボク。(-。−;)どうせ殆ど知られていない曲ならどれを選んでもそう結果は変わるまい、ということで僕が曲に興味を持てるかどうか、を基準にすることにしました。一通り楽譜を眺めたけど、やっぱり生き残っている曲は生き残るだけの理由があるなぁと実感。知られていない曲は、やはり魅力がほとばしっていないと言うか、技法がこなれていないと言うか。ドイツロマン派の音楽に憧れていたことは伺えますが、正面きってロマン派風にしようとした(であろう)曲は修得した和声を必死に使おうとしているような感じで、固さが残ります。日本風の風情と結びついたような曲は、あまり理論や技法のことを気にしていなかったのか、のびやかだったり、意外なくらいドラマティックだったりします。ただ、こういう系統は全部短調で色合いも似ているので、今回のように複数曲を持ってきてアレンジするには厳しいかな。せいぜい2曲程度にしないとくどくなるかな。他には幼稚園のための歌がいくつもあります。(「お正月」は幼稚園唱歌として書かれたものです。)これらは、ピアノ伴奏や和声の付き方は一様に固いですが(きっと当時の幼稚園の先生が弾けるように、という配慮でしょう)メロディはあまり肩肘はっていない感じで自然。ペンタトニック風なものが多いですね。きっと、自然に浮かぶメロディを書き留めた、っていう感じなんでしょうね。こういうのはメロディ自体が持つ和声の縛りも弱いので、いろんな角度から見ていけそうです。ただ、弱点は曲がどれも短すぎる事。(幼稚園向きだからしょうがないけれど)不自然にならないように繰り返したり、別の味付けを試したりしないと今回の目的には適わないかな。なにしろ「箱根八里」とか「荒城の月」と一緒に並べてもおかしくないようにしなくてはいけないので。いくつかをまとめてメドレーにする作戦もあるかもしれない。そんなわけで、ページをぱらぱらめくりながらあーでもないこーでもないと、想像を膨らませてます。締め切りまであまり日もないと言うのに。(^_^;)


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