最近引越しをした東京・本郷の輸入楽譜店アカデミアに。以前はゴチャッとなっている楽譜の山から目当てのものを掘り出す、という感じの店内でしたが、今回の移転でだいぶ印象が変わりました。スッキリ整えられて、清潔感アップ!目的のものも幾分探しやすくなりました。ただ、以前のような「秘密の場所に入っていく感じ」が無くなってしまったことを残念に感じる部分も少しあります。輸入楽譜屋は絶対にアヤシゲな雰囲気じゃなきゃいかん!とまでは思わないんですけどね。(^^ゞ常識的に考えればオープンな雰囲気の方がいいですよね。そりゃそうだ。今月いっぱいまでに店舗で何か購入すると (今日はリゲティ、ベルクなんかの楽譜を買ってきました!) 半年間有効の1割引カードを貰えます。興味のある方は、なんとか都合をつけて今月中に本郷へ行ってみましょう!
9月15日には福島医大の混声合唱団の定期演奏会に招かれて福島に行ってきました。歌うことが好きで集まっているというのが傍目にもわかるような合唱団。きっと将来良いお医者さんや看護士さんになるんだろうな、と予感させる爽やかな団員の皆さんでした。会場の福島市音楽堂が天井が高く、残響豊かで素敵なホールだったのも印象に残っています。「出版情報」の方にも追加しておきましたが、音楽之友社からヴェルディのレクイエムのヴォーカルスコアが出版されました。僕はオーケストラ部分のピアノリダクション(と浄書)を担当させていただいています。ヴェルディイヤーだった去年の年末ギリギリに出版する予定で準備を進めていましたが、諸般の事情で今まで延びてしまいました。合唱指揮者 清水敬一先生の監修のもと、徹底して実用性を重んじた内容になっています。ピアノリダクションでは、練習の為のピアニストが報われない苦労をしなくても済むように(あるいは音符を省いて弾かなくても済むように)工夫してみています。具体的には和音の中の音符を一部省いたり、拾い上げる声部を変えたり、ということになるわけですが、それで貧弱な伴奏になってしまっては台無しです。演奏効果が損なわれないあたりのセンを狙っています。ピアノの方が他の版と楽譜を見比べていただければわかるでしょう。勿論、リダクション部分に関して何らかの問題があれば、それは全て僕の責任です。清水先生や他の関係者の方々には何の責任もありません。声楽/合唱パートにとっても便利な楽譜になるように考えてあります。音符と歌詞を大きめに表示しています。小節のレイアウトを調節することでページのめくり位置がなるべく不自然にならないように配慮してみました。尚且つ総ページ数が少なくなるようにも工夫しています。(この2点は一見矛盾しているようにも思えますが、実はやり方次第で同時に実現できる場合もあります。)楽譜部分のページ数は、例えば国内版のもう一つの方の楽譜Z版(これはP版のコピーです)よりも全体で5ページ程度少なくなっています。少しでも軽く安い楽譜を値段を抑えて提供する為です。旧来の版には練習番号が複数存在していますが、これらを併記することで、練習時の便も図ってあります。他にも諸々、いろいろな側面から有効に楽譜を使えるような工夫を凝らしてあります。この音楽之友社版ヴェルディレクイエムが今後の演奏の中で受け入れられていって欲しいと思います。別版の存在する作品の新しい楽譜が信頼を得ていくのは大変だとは思いますが、半年ほどの間自分の作曲よりも心身を傾けて、ほとんどかかりきりで作業していた楽譜です。楽器店で見かけた際には是非とも手にとって見てください。
注文してあったものがamazon.co.jp から届いた。ひとつはクセナキスのCD。 ペルセポリス(リミックス)。最近発売になったみたいですが、聴いていて楽しいです。クセナキスの、特に電子音楽やテープ音楽の圧倒的な音の洪水の中に、全てを忘れて身を委ねている時間は、意外なくらい楽しい。BGMとして聴いていると五月蝿いだけだったりもするけど(笑)没頭して聴くと違う世界に行きそうな感じです。 ただ、あまり大音量にしてしまうと隣近所から苦情がありそうなので、その辺は注意が必要。麻薬なんかを打って大音量で聴いたらすごいことになるんだろうな、と予想はするものの、小心者の僕は当然そんなことをするわけもなく、ただ黙々としらふのまま聞き入るのでありました。もうひとつはストラヴィンスキーのスコア。オイディプス王と詩篇交響曲の合本。どちらかというと詩篇交響曲の方が目的。この中でアレルヤ!と歌う部分が理由も何もなく大好きです。なんでかなぁ。なるべく合唱のうまい演奏で聴きましょう。この楽譜、amazonで買うと普通に国内の店頭で見つけて買うよりも大分安く購入できます。amazonはどうやらブージーの楽譜を一部取り扱い始めた模様。消費者には嬉しい話。
こんなところに書いてちゃいけないタイミングなんだろうけど、ちょっと煮詰まったので気分転換に。Y君、気をもませてごめん。でもちゃんと締め切りには間に合わせます。(意地)明日いっぱいまでにちゃんとかたちにまとめます。「はこねはこねはこね・・・」って頭の中で繰り返してるうちに箱根はコネ箱根はコネ、に変化してきてしまう。箱根のコンクール用なので冗談にもできませんね(^^ゞ譜面を書いている時に考えていることなんて、人様に明かせたものじゃあないと思う。その中から時々いいアイディアが浮かんだりもしてきます。メールの返事が遅れている方多数。ごめんなさい。締め切り越えの明後日にはいろいろご連絡をば。書道の展覧会のチケットを頂いているのだけど(書の世界ではすごい人らしい。池袋駅でもポスターを見かけた)まだ行っていない。24日くらいまでだったか。何とかして行きたい。行ったところで書のなんたるかなんていうのは全くわからないだろうけれど、わからないことや未知のものに対する好奇心は常に開いていたい。素人なりになにか感じるものでもあれば儲けものでしょう。さて、そろそろ机に復帰します。♪箱根の山は〜
けっこうタイトなスケジュールが続いていたのがようやく終わり、久しぶりに時間に追われずに過ごしてます。1週間前には依頼されていた中学生向けの合唱曲を2日で完成。2日で1曲作曲というのは(規模の大きな曲で無いとは言え)僕としては結構なハイペースです。限られた時間の中ではそこそこのアイディアを盛りこんで書けたのではないでしょうか。次の締切は20日。ピアノ三重奏用に何曲かと、混声合唱向けの“オリジナリティ溢れる箱根八里”というやつを書かねばなりません。前者は単純なトランスクリプションなので特に問題は無いけど後者が問題。去年も一度編曲したけど、この曲に対していったいどういう味付けが可能か。いやみのない、遊びに溢れたアレンジができれば、と思うけど・・・。ピアノの上で遊びつつ楽想を練っています。
今日は懇意にさせていただいている合唱団、CANTUS ANIMAEさんの5回目の演奏会。猫祭を取り上げていただいて、今回でなんと2回目。とても良い演奏。そこここに僕が作曲当時に思い描いていたイメージを垣間見ることができて終曲では思わず落涙(大げさじゃなくて)。おかげで左目のコンタクトが外れて、舞台に呼ばれた時には段を踏み外しそうになりました(^-^;聴きながら、消しゴムに消された作曲当時の音符まで見えて来たような錯覚にとらわれましたが、これは僕の主観的な思いこみだけではないはず。それほどに音像が立体的に作られていました。作曲者冥利に尽きるというものです。※団員のみなさん、ありがとうございます。お話頂いた件も最大限の誠意を込めてお応えしたいです。楽あれば苦あり、というのが人生の常で、実は昨日までに終わりたかった作曲の師匠の手伝いが終わっていません。明日は9時27分発のスーパービュー踊り子号53号で伊豆に向かわなくてはいけないので、なんとかそれまでに全部の作業を終えねば。旅支度も明日使う楽譜の整理もまだです。何事も、早めに準備をして余裕を持って動くに越したことはないですね(涙)これから必死で今日の分の幸せを消化します(^-^;
楽天ブックスに注文してあった本が届いた。1冊はエレガントな宇宙―超ひも理論がすべてを解明する。物理の本。超弦理論の入門書としてわかりやすい、とどこかで書評を見かけたけれど果たして僕に理解はできるのか。(^-^;もう1冊はバッハの音符たち―池辺晋一郎の「新バッハ考」(音楽之友社)。月刊誌音楽の友での連載を1冊にまとめたもの。池辺さんのわかりやすい語り口で、うまく専門的な視点も取り入れつつ難解にはならない程度に、名曲の名曲たる所以を解き明かしてみる本。池辺さんの良さがうまく引出されていて、誰に対しても開かれた本になっていると思います。音楽之友社は最近いい仕事が増えてきていると思います。この勢いで頑張って欲しいですね。因みにもう1冊。同じく池辺さんのモーツァルトの音符たち―池辺晋一郎の「新モーツァルト考」も注文してあったのに在庫切れだって。売れてるみたいですね。増刷が8月下旬になるらしいのでどこかで店頭在庫を見つけて買ってしまおうかな。
ニュースを見てびっくり。今年の夏の甲子園のこと。我が地元の石川県代表が遊学館高校になっているじゃありませんか!野球部が出来て2年目で甲子園出場、という話題も素晴らしいことですが、僕にとっては先日、依頼で応援曲を書いたばかりの高校、ということで驚きも二重です。県大会の応援では僕の曲使ってくれたのかなぁ。ごくごく短い16小節ほどの曲を2曲だけですが、もしかすると中継なんかの時にも流れるのかもしれないですね。毎年甲子園は結果確認程度だったけど、これは今年はリアルタイムで中継を見ておかないといけません。(笑)というわけで今までに載せていなかった2曲を作品一覧に載せておきます(^-^;校歌と応援歌の吹奏楽アレンジもやってるんです。遊学館高校頑張れ!
とあるコンクールに出そうとして木管五重奏を書こうとしていたけれど、間に合いそうにないので断念。昨日の午後になって立て続けに仕事の催促の電話がきてしまったことが理由のひとつ。それまでにも他の仕事に時間を奪われてしまっていて、作曲に専心できるようになったのがようやく3日ほど前だった、というのも理由のひとつ。運悪く、向かいの小学校の壁の掃除だかなんだかが入ってしまっていて、業務用(?)の高圧シャワーか何かの音が朝9時から夕方6時までひっきりなしに鳴り続けていてとても集中できなかったのも理由のひとつ。特に最後の理由の「騒音」にはまいった。自分でピアノを弾いたり、和声や対位法の課題を解いたり、写譜や大雑把なアレンジをしているような時ならまだ耐えられるものの、自分の内にある音を聞き探っていく作曲のようなことをやっている時にあの騒音はどうしても気になってしまう。耳栓も効果なし。(涙)特に今書きたかったのは木管五重奏。音色での発想で音楽を形作っていこうとしているような時にはやっとイメージした音響イメージが一瞬で吹き飛ばされてしまう。とにかくタイミングが悪かった。今年のはじめごろにも運悪く、オケだったか合唱だったかを書いていた時に目の前の道路を掘り起こして一ヶ月ほどの間ひっきりなしに下水工事の轟音が鳴り止まなかったことがある。この時もとにかく辛かった。(涙)・・・今住んでいるのは小学校の目の前。普段は子供の元気な遊び声が聞こえてきたりする程度で、それは生活音としてそう気になることもないし、今住んでいる場所にとりたてて不満はなく過ごしているけど、作曲に集中している時に騒音が飛びこんでくるようなことが続いてしまったので思わず引っ越しが頭にちらついてしまう。東京に住んでいて生活音と無縁で生活できるとは思わないけれど、せめて作曲したい時に作曲に集中できる程度の環境を確保したい。今回みたいに日中ずっと同じ音が絶えず鳴り響いているのはまっぴら。で、木管五重奏は近い将来、何か他の機会を目指して書くことに切り替えたので依頼を頂いた楽譜作りに勤しむことにします。ひとつは中学生用の合唱曲。詩人の高塚かず子さんにお願して何篇か若い人向けの詩を送っていただいている。うまくいけばまた高塚さんのことばに曲を寄り添わせることができるわけで、久々の楽しみな作業。もしうまくいかなかった時のための詩も数篇探してある。ひとつはピアノトリオ(Vn,Vc,Pf)のためにアレンジを少々。展覧会の絵など。ひとつは「箱根八里」の混声合唱用のアレンジ。【クラシカルにオリジナリティあるアレンジで】だそうです。再作曲に近いような作業になりそうで、これはこれで楽しみ。他にもいくつか。課題はいろいろあります。自分の作曲や勉強も進めていきたいしね。
音楽之友社から、矢代秋雄さんの「交響曲」と松村禎三さんの「交響曲第1番」がそれぞれミニチュアスコアになって発売されたようです。せっかくの機会なので今度買ってきます。この邦人作曲家のミニチュアスコアシリーズ、たしか最初に交響譚詩とか地平線のドーリアあたりから出始めたはずだけれど、毎回わりとツボをついた作品を狙ってきています。矢代作品なんかはこの間ナクソスから新録音も出ていたからいいタイミングですね。売れてくれるといいなぁ。で、売れた利潤で次回は三善さんの交響三章あたりが出ると僕としては非常に嬉しいのだけど。なんとなくタイミングを逸して未だに買いそびれたままです(^-^;作曲の方は、月末に向けてかつてないスピードで筆が進むことを願って奮闘中。奇跡は起きるか!?アタマはとても作曲に向いた状態になってます。