怪獣の名はなぜガギグゲゴなのかタイトルだけ見ると何の本かわからないけれど、クオリアの視点から言葉のサブリミナルインプレッションを探る本。と言っても何の事かわからない。例えばママ、マリア、マンマという単語に共通のイメージは、生きるために根源的に必要なもの、絶対的安心感を与える存在。そして共通しているMの子音は赤ちゃんが最初に獲得する子音で、Aの母音は最も開放的な母音。だから体を通じて発せられる響きが単語の意味実態と結びつく、といった話がいろいろ載っている。僕が考えている「身体」という問題とも絡んでくる。どうやら商品のネーミングヒントを求めている企業人を主な対象に捉えて書かれているみたいだが、僕の場合には声楽関係の作曲の時や現場の指導の時に方法論として有効な引き出しをたくさん作らせてもらえた。声を扱う人、声で何か表現をする人全般にとってヒントになりうる事がたくさん書かれているので色々な人にお勧め。ただ、直接的にそのまま何か使えると言うというわけではないので、何か別の知識や経験と結びつける必要がありそう。「優れたピアニストはタッチの具合によって半音程度までは調律のズレを調整できる」といった誤解に基づいた記述もいくつか含まれているので、部分的には話を差し引いて読む必要があるのが難点。論文としても論理に難ありといった感じ。あくまで「ヒントを見つけられるかも知れない」本という位置づけだと思う。でも他でなかなか見ない視点は魅力。
というわけで、本日いよいよ30代を迎えてしまいました。これからはおっさんへの道を心身共に一直線に突き進んでしまうのでしょうか。気力で若さを保てるのかどうかが気にかかる今日この頃。そんな誕生日の今朝、雨が降る中をゴミ出ししにいった戻りに、家の目の前の大地のぬかるみに足を滑らせ、背中で思い切り倒れ込みました。瞬時に左手で受け身をとったものの、結果的には左手首も強く打ち付ける結果に。時間が経った今、じわじわと肩や首に違和感が生じてきています。この身動きできないスケジュールの中で悪化してくれるな我が体。どうにかやり過ごせますように。つい2週間くらい前にも同じ場所で滑って背中を打ち付けた所だったから、細心の注意を払っていたんだけどなぁ。靴が滑りやすいのか、身体能力が低下しているのか。そんなこんなで大きく滑り出した30代、ここ最近で溜まってきたお知らせです。↓___◆オリジナル作品出版先日のハーモニー誌上でも紹介された混声合唱とピアノのための「おれは歌だ おれはここを歩く 〜アメリカ先住民の3つの詩」が音楽之友社から正式に発売決定しました。9月に向けて出版準備を進めていきます。作品全体をもう一度よく読み直して、必要があれば修正もかけていくつもり。◆第3回新しい風コンサート 6/30金沢駅前にある「石川県立音楽堂」で、五木寛之プロデュース 第3回「新しい風」コンサートが行われます。金沢カペラ合唱団と湘南市民コールのジョイントコンサートに加えて五木寛之トークコーナー付き、という盛りだくさんのコンサート。このコンサートの中で、金沢の歌と湘南の歌を披露するという事で新しく編曲を書き下ろしました。サザンの「チャコの海岸物語」「Hotel Pacific」と加山雄三の「君といつまでも」、それから金沢の歌という事で五木寛之作詞の「金沢望郷歌」などです。全てピアノ付きの混声合唱。ご興味のある方、現地でお会いしましょう。◆第2回七夕コンサート 7/4妻が出演するコンサートが東京・市ヶ谷で行われます。→第2回七夕コンサートこのコンサートのためにムソルグスキーの「禿げ山の一夜」をフルート3本+サックス4本の異色編曲を書き下ろします。かなりどぎつい、アグレッシブなものにする予定。手許にチケットやチラシがあります。興味のある方にはチラシをお送りしますので、お気軽にご一報下さい。◆Fiore七夕コンサート in 酒々井 7/7千葉県印旛郡酒々井町で行われるフルート四重奏団体「フィオーレ」の七夕コンサート。このコンサートのために、星にちなんだ曲を2曲編曲します。コンサート詳細の詳細は、後日改めてお知らせしますね。
最近は事務作業をしている時にNaxos Music Libraryから適当に選んだ曲を聴いている事が多いのですが、今日聴いていたのはたまたまトップで紹介されていたハイドンの中期?交響曲集。50曲でまだ全交響曲の半分ですからね。単純に分量だけでも感嘆。で、そのハイドンを改めて聴いていると、BGMには出来ないくらいに面白くてたまらない。昔はこの面白さはわからなかったけど、これだけ随所にアイディアがちりばめられていてサプライズに満ちた音楽を見過ごしていたなんて、なんと勿体ない事をしていたんだろう。「複雑な和音を刺激的なリズムでカッコ良く聴かせる」事こそが面白いと疑い無しに信じていた頃は、ハイドンなんて威厳もなければお洒落でもないカビ臭い存在だと思ってました。反省。30歳を前にしてようやく「当たり前の事をサラッと実現して、なおかつ奥行きを持たせる事」の魅力と難しさをはっきり認識できるようになってきたかなぁ。今ようやく「気づく」「わかる」まで来たから、10年前に比べれば大進歩。「できる」までを生きてる間に手に入れたいなぁ。___今日の他の収穫はレスピーギのオーケストラ伴奏歌曲”La sensitiva”(P. 104)です。オケの書き方が圧倒的にうまい。色彩感の変化が素敵。日本語にすると歌曲集「感覚」で、いかにも売れなそうな雰囲気漂ってますが、近代音楽の好きな人は聞く価値ありです。
ここしばらくは本を読む時間が取れない日々が続いています。
メシアンによるラヴェル楽曲分析
オリヴィエ・メシアン+イヴォンヌ・ロリオ・メシアン (著)
野平 一郎 (翻訳) 全音出版社(2007年3月)
電車移動の時に読む程度なので遅々として進みませんが、おもしろいですよ、これ。
たぶん大々的なアナウンスはされていないので、出版に気づいていない人も多いのでは。僕はたまたま全音のホームページを見かけて知りました。なにせ読了していないので内容を語れるわけではないのですが、一部読んだ限りでは、旋法の目で考えていこうという姿勢が強いようです。それ故に引き出した解釈も当然あるわけで、隅々まで慣れ親しんでいるラヴェルに新しい光を当ててくれる思いがします。いずれ時間が落ち着いたら、楽譜と付き合わせながら熟読しなくてはいけないなぁ。
全音は、昨年一気に出たラヴェル ピアノ作品全集3冊に続いて、ラヴェルにまつわるものが続いています。ピアノ作品集の方も、三善 晃/石島 正博両氏による分析や解説が秀逸でした。
ラヴェル ピアノ作品全集 第1巻
ラヴェル ピアノ作品全集 第2巻
ラヴェル ピアノ作品全集 第3巻
ここにも未収録だった「パラード」とか新発見の「メヌエット」とかを楽譜にしてくれる出版社はないかなぁ。メヌエットは自分で楽譜を起こしたけど、パラードは本腰を入れないと耳コピできる分量じゃない。
ラヴェルつながりだと、昨年末に音楽之友社から出たラヴェル―生涯と作品が素晴らしかった。オーレンシュタインの本の存在は知っていたものの、英語を読む覚悟を決められずに、未読になっていた本。日本語訳(井上さつき氏)はありがたいです。
この本は、とにかく資料抱負。ラヴェルのスケッチ段階まで掘り起こしてくれているから、ダフニスとクロエの最終部分(全員の踊り)が、実は初稿では5拍子ではなくて●拍子だった!とか、クープランの墓のメヌエットの原型のメロディはびっくりするほど○○だった!とか、ラヴェルマニアとしては垂涎のネタ満載でした。年末から年始にかけて、ヒマを見つけては一気呵成に読破。これくらい熱中した本は久しぶり。
全日本合唱連盟の機関誌ハーモニー春号の見本が届きました。
この号の58ページ59ページで若手作曲家紹介コーナーの第一段として僕が紹介されています。
購読されている方は是非ご覧ください。購読されていない方は、音大の図書館などでご覧頂くか、ヤマハ銀座店か全日本合唱連盟で購入してご覧頂けます。
拙作「おれは歌だ おれはここを歩く」の自己紹介に続いて松下耕先生が作品の分析を寄せて下さっています。
文中に、「ピアノを弾ける人が書いたピアノパートだ」といった趣旨の事を書いて下さっていますが、これは残念ながら事実とは異なります(笑)身近な人は知っているでしょうけど、僕は作曲家としては極端に弾けない部類。
でも、作曲家としてはそういう風に見られた事は素直に嬉しいです。
今号の巻頭エッセイは、なんと「軽部真一が関屋晋を熱く語る!」です。この人選考えた人はスゴイ!
編曲ですが、新刊情報です。
女声合唱ソングブック [生きちゃったイ]四六倍・72頁 1680円 音楽之友社刊。4月9日発売予定。
曲集タイトル「生きちゃったイ」は収録曲のタイトルです。工藤直子さんの作詩。
僕は「千の風になって」の女声2部合唱版を編曲しました。合唱を(どんな女声合唱団でも歌えるように)極めて平易に扱って、音楽的な充実をピアノパートやオプションのオブリガートパートで補った編曲です。もちろん実力ある合唱団でもステージで使える音楽内容です。この曲を充実した編曲で歌いたかった女声合唱団関係者の皆さんには朗報ですよ。
以前書いた「ひだまりの詩」のレコーディングの日。
江戸川橋に近い、キングレコードの関口台スタジオに行ってきました。
こういうスタジオのレコーディングは初体験。僕みたいな活動分野でスタジオに来る日が来るとは予想しなかった。
取り方にもいろいろあるんだろうけど、今日の場合は合唱団のブースと指揮者のブース、ピアノのブースをわけて、マイクを別にセッティングしておいて、あとは目視とヘッドホンの音で合わせる、というやり方。
僕はコントロールルームの方で聴かせて頂きました。マイクを通した音だけを聴いている関係でリアルタイム演奏と全く同じプレイバックが聴こえる事に軽いカルチャーショックを覚えました。
今日の音色は生演奏の基準から行くと硬いものだったけど(そもそも自然に響くだけの広さが無い)、後からミキシングで音像を変えていくんだろうなぁ。仕上がりはまったくの未知数です。
今日行ってみてからわかったんですが、今日のピアニストは、なんと去年熊本の公演の時にお世話になった先生の娘さんでした。「娘は東京でピアニストしとります」という何気ない世間話を覚えていた自分に拍手。世間は狭いです。
で、ご報告です。「ひだまりの詩」の編曲は、まぁ上手くいっていたと思います。今日は20〜30代が中心の合唱団だったけど(そういえば合唱団と顔を合わせない現場、っていうのも珍しい経験だ)、+ウン十年世代の女声合唱団でもそれぞれの魅力が出せるような、素直な編曲になっていたと思います。
CDは春に発売、楽譜は夏に発売予定なのでご記憶下さい。
今日はもう1曲、世間をにぎわしている「千と風になって」の編曲も録音してもらいました。こちらも合唱は素直に歌えて、ピアノが音楽の広がりを支えるような編曲。同時収録なのでお楽しみに。
ママさんコーラスのための編曲をする事になって、示された3曲の資料に耳を通しておりました(企画者は明らかに「女声合唱」と「ママさんコーラス」を別カテゴリ—として捉えている雰囲気)。
請け負ったからには、原曲とは違う魅力が加味できるように仕上げたいものです。それに、何も若い声ばかりがいいわけはなく、熟年だから出せる魅力だってあるんだという事は充分理解しています。
幸い、頼まれた3曲中2曲は、聴いてすぐに熟年ならではの魅力が出せる方向性が見出せました。
でも、残る1曲が
ル・クプルの「ひだまりの詩」。
さすがに厳しい・・・。
どなたか、こういう若向きの曲(この言い方もおかしいなぁ)の熟年合唱向き編曲に立ち向かって成功した例をご存知でしたら教えて頂けないでしょうか。なんとかしてウルトラCを編み出さなくては。
岸田今日子さんの朗読、舘野泉さんのピアノによる「ぞうのババール」。2001年の録音です。
もう何度も聴いてますが、舘野さんのピアノの雄弁さにも唸らされるけれど、岸田さんの朗読がスゴすぎてスゴすぎて、思わず音楽は要らないから声を聴かせろ!!声をっ!!!と思ってしまうような内容。
声だけの表現、子供でもはっきり理解できるような、絵本を翻訳しただけの日本語(矢川澄子さんによる翻訳も実に巧みで上質な仕事です)なのに、自在に呼吸し変化する声が、振幅の広い奥行きある表現世界を形作ってます。
演奏や、あるいは作曲でも共通するけれど、「間」や「なんの変哲もない音」を怖がらずに語彙として使えるか、縮み上がって先を急いでしまうかで表現世界は根本的に違う次元に至ります。
岸田さんの朗読は、まさにそういう点で世界が違う。
ババールに興味を持った方は、いろんな朗読のCDが出ているけど、ぜひぜひ岸田今日子版をお求め下さい。
池袋のWAVEでは子供向けコーナーにおいてありましたが、こんなものを子供だけに与えておくのは勿体ない!
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で、また28日の宣伝です。
最近あるピアニストと、音楽プロデューサーの方と話していて「音楽家は自己プロデュースの能力のない人が多すぎる」とか「音楽用語を使わないとお客さんと会話できないようじゃあ、新しい聴衆を獲得できない」という話をしました。
全くその通り、とは思うものの、実践の伴っていない僕にとっては「じゃあどういう言葉で語れば?」という疑問が残ります。機会あるごとにそういう視点を持っていきたいとは思いますが、今回たまたま、編曲したそうのババールについて解説文を書く機会を貰ったので、さっそくそういう視点でチャレンジしました。
使ってしまった音楽用語は「プーランク」「オーケストラ」「室内オーケストラ」「ピアノ(楽器)」「メロディ」「編曲」。
「ピアノ(強弱)」「フォルテ」「ソロ」「トゥッティ」「メロディの展開」はどうにか使わずにやりくりできました。
願わくば、易しくするだけではなく、同時に本質を突いた文章に仕立てられるようにしていきたいですね。
たしか永平寺の住職さんの言葉だったと思うんですが
「難しい事を易しく 易しい事を深く 深い事を面白く」。
こういう事を文章でもできたらいいねぇ。難しいけど。
音楽の中で実現するのは、さらにもっと難しい。
というわけで以下が「ぞうのババール」解説です。
興味を持った人は28日に三島までおいで下さい。
http://www.watervision.or.jp/saishin/izu-nyc2007.htm
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フランス人の絵本作家ジャン・ド・ブリュノフの絵本「ぞうのババール」は、1931年に発表されてから今日までずっと世界中で愛され続けています。日本でもたくさん出版されているので、読んだ事のある人も多いのではないでしょうか?
親戚の子供たちが「ババール」に夢中になっているのを見て、この物語に音楽をつける事を考えたフランス人の作曲家フランシス・プーランクは、1945年に朗読とピアノのための作品「ぞうのババール」を完成させました。さらにこの曲を、今日のために新しく編曲したのが、これから演奏される室内オーケストラ版の「ぞうのババール」なのです。
ピアノはふつう一人で弾きますが、オーケストラは、たくさんの音楽家の集まりです。全員でいっせいに大きな音を出す事もあれば、あえて全員が息をひそめて小さな音を出す事だってあります。一人と他のみんなが対話したり、違う楽器の音色を聴かせ合ったりするのも、オーケストラならではの魅力です。物語の場面場面で変化するオーケストラの表情に注目してみるのも、オーケストラを聴く楽しみの一つです。
プーランクはこの曲の中で2つのメロディを大切にしました。1つは物語の最初に出てくる子守歌のメロディ。眠っているババールをママがやさしく揺らしている音楽です。もう1つは、ぞうのメロディ。体の大きなぞうがゆっくりと重い足音で歩くような音楽です。この2つのメロディが物語の進行に合わせて姿を変えながら、何度も出てきます。どの場面で2つのメロディが使われているか気にしてみると、音楽がもっと面白く聴こえてくるかもしれません。
ぞうのババールの音楽を、物語といっしょにお楽しみ下さい。
(堀内貴晃)
一応活動報告のつもりで。
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第5回伊豆ニューイヤーコンサート
2007年1月28日(日) 17時開演
会場:三島市民文化会館大ホール(JR三島駅から徒歩10分)
入場料:自由席/3000円 学生/1500円
演奏:伊豆室内オーケストラ(コンミスが沼田園子さんです)
曲目:モーツァルト セレナータ・ノットゥルナ
プーランク(編曲:堀内貴晃) 音楽物語「ぞうのババール」
チャイコフスキー フィレンツェの想い出
http://www.watervision.or.jp/saishin/izu-nyc2007.htm
真ん中の曲目、プーランクの「ぞうのババール」はもともと朗読とピアノのための曲です。そのピアノ部分を変則的な室内オケに編曲しました(ホルン、打楽器、ハープ、弦楽器5-4-4-3-1編成)。
あまり知られていない曲ですが、とても素敵な、プーランクらしい愛嬌とイタズラ心が随所で発揮されている佳曲です。子供から大人まで楽しめる曲ですから、是非とも三島まで新幹線を飛ばしてください。
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以下はメモです。
編曲中、プーランクの語法で2つの新発見。
1)短調は、多くの日本人が思うような「悲しい和音」としての使用とイコールでつながらない。一つの音色としての使用が頻繁に出てくる。これは翻って、他のプーランクの曲でも言えそう。プーランク自身の演奏との関連も考えていけると思う。
2)フレーズの継ぎ足しの語法。曲によってはくどいくらいにフレーズ語尾のみを返送して幾度となく付け足していく。こういう部分は無反応に演奏したり、過剰に演出してもダレるだけになりそう。どこが付け足しの終着点かを見通して、ゴールまでのペース配分を計算するのが良さそう。意外と目立たないものなので作曲時も取り入れてみても良いかも。僕は、多分今まで1度も使っていない語り口。
台本(絵本)原作のジャン・ド・ブリュノフは若くして(38歳)で亡くなった。プーランクが作曲を開始したのはブリュノフの死後。ブリュノフはそもそも自分の子供2人のために絵本を作った。その子供は、片方はぞうのババールの2代目作家として親の跡を継ぎ(ロラン)、もう一人はピアニストとして活躍中(ティエリ)。ピアニストの方は日本ではブリュンホフと表記されているらしい。brunhoffだから、ブリュンホフの方が近いような気もするけど、ババールが有名になりすぎている事、絵本の想定読者層(たぶん幼児)にブリュンホフの発音は難しいと判断されている事が関係あるんではないかと推察。
ちなみにティエリ・ド・ブリュンホフによるババール録音は現在のところ存在しないみたいです。
フランセによるオーケストラ編曲版も存在していますが、これがよく見るとわりといい加減と言うか、フランセなりの配慮と言うか。
原曲の和音や旋律をちょこちょこ弄って変更しています。かなり目立つ和音の部分でもかなり目立つ変更を施していたりするので、僕個人の所感としてはやりすぎなんじゃないかと思います。プーランクはこの編曲に許可は出したようですが、万々歳だったのか、渋々承知という感じだったのか知りたいところ。
昨日、ようやく年末に出ていた舘野泉/岸田今日子版のCDを入手しました。たまたま再発売されたのが岸田今日子追悼版みたいになってしまったのは残念至極・・・。
中身が悪かろう筈はないので、これから聴いてみます。